JDDW2008で、パネルディスカッションNSAIDと消化管障害に参加しました。2000年11月に保険認可されて以来、低用量アスピリン起因性の潰瘍が増加しているようです。出血性胃潰瘍の原因薬としては、アスピリン+パナルジンの組み合わせが多く、NSAID潰瘍といえども、穿孔や死亡例も報告されています。逆にアンギオテンシンII受容体拮抗薬やHMG-CoA還元酵素阻害薬による予防的効果の可能性が報告されていました。NSAID起因性の胃十二指腸潰瘍にはPPI製剤が、小腸潰瘍にはPG製剤が最も有効であるようです。心臓病やリウマチのため、アスピリンや鎮痛剤を服用されておられる方は、経鼻内視鏡でも結構ですので内視鏡検査とできれば抗潰瘍剤の併用をお願い致します。野田消化器科クリニック 野田昌男
JDDW2008で、パネルディスカッション内視鏡センターの在り方に参加しました。皆さん、設備の面ではもちろんですが、病診連携や教育、研究にも力を注ぎ、専門特化してセンター化に成功しておられるようです。しかし私が最も感銘を受けたのは、確か藤田保健衛生大の先生のご発表でしょうか。ややもすれば検査だけに集中し効率化を図りたいという風潮の中、外来でまず診察をさせていただき、診察を担当した医師が十分な説明のもとに、内視鏡を施行してその結果治療が必要になればそれも含めて担当することを強調されていました。全く同感です。また別の先生で学会発表は自分の行ってきた診療に対する自己反省の意味も含めて必要だというお話にも感銘を受けました。慢性の医師不足(偏在)の中くじけそうになることもありますが、医師の診療態度はいかにあるべきか、常に高い志をもって努力していきたいものです。野田消化器科クリニック 野田昌男
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